4.缶詰ラベルの紹介
缶詰のラベルにも見どころがいっぱいです。
「こちらは、缶詰に貼られたラベルになります。
今の缶詰といいますのは、紙のラベルをこう回してのりで貼るということではあまりなくて、缶詰の金属自体に、もう印刷をしてしまっていますので、紙製のラベルというのはなかなかなかったんですけども、これは昭和のはじめから平成のはじめくらいにかけて使われた紙製のラベルになります。
右側に白く、あれが『のりしろ』になりますね。缶詰に回してのりをつけて手仕事で貼っていたということです。かなりいろんなデザインがあって、面白いですね。今正面にありますのは、右側の額に入ったものが国内用、左側が輸出用のものになるんですけども、赤がものすごく多いのが分かりますでしょうか。」
「そうですね。赤が多いですね。青い物もありますけれども、必ずどこかに赤が入っているようですね。」
「やっぱり当時から、赤というのは、食欲を増幅させるというのが分かっていて、赤をたくさん使ったようですね。
「やっぱり当時から、赤というのは、食欲を増幅させるというのが分かっていて、赤をたくさん使ったようですね。
「この頃のこの日本製のこういった缶詰っていうのは、海外でも評価というのはどうだったんでしょう。」
「ツナ缶から言いますと、日本のツナ缶というのはものすごくおいしい、ということと、それと、金額も含めて安かったものですから、評判は良かったようですね。
「ツナ缶から言いますと、日本のツナ缶というのはものすごくおいしい、ということと、それと、金額も含めて安かったものですから、評判は良かったようですね。
それと、面白いのは、こういったツナ缶、魚の缶詰をよく出していたんですけども、魚というのは、主に獲れる時期というのは、暖かい時期が多かったものですから、11月を過ぎますと漁獲量というのはちょっと下がってくるので、それで安定した缶詰産業をまかなうためにはどうしたらいいか、っていいますと、そちらにあるようなみかんの缶詰を作ったようですね。
缶詰みかんに隠された秘密?
缶詰のみかんを見て、不思議に思ったことはありませんか?
みかんの皮を綺麗にむいて、房まできれいにして食べるのは結構手間がかかります。余程器用でないと、あんなにきれいな粒にはできないでしょう。一体どのようにしているのでしょうか?
実は、塩酸という薬品を使って効率よく皮を溶かしているのです。塩酸といえば、学生時代に化学の実験で使った劇薬であり、トイレのクリーナーに入っていたりして、何だか怖いイメージがあります。実際、かなりの毒性があるのですが、加工したあとに塩酸が残留していなければ、身体に害はないので、みかんの皮むき以外にも食品業界では広く使われている方法なのです。
というのは、強酸でありながら揮発する特徴があり、目的の仕事だけをさせて不要になれば、加熱して除去してしまえば済む、という利点があるからです。
みかんの皮を綺麗にむいて、房まできれいにして食べるのは結構手間がかかります。余程器用でないと、あんなにきれいな粒にはできないでしょう。一体どのようにしているのでしょうか?
実は、塩酸という薬品を使って効率よく皮を溶かしているのです。塩酸といえば、学生時代に化学の実験で使った劇薬であり、トイレのクリーナーに入っていたりして、何だか怖いイメージがあります。実際、かなりの毒性があるのですが、加工したあとに塩酸が残留していなければ、身体に害はないので、みかんの皮むき以外にも食品業界では広く使われている方法なのです。
というのは、強酸でありながら揮発する特徴があり、目的の仕事だけをさせて不要になれば、加熱して除去してしまえば済む、という利点があるからです。
教育のまぐまぐより
時代をうかがわせるラベルもあります。
「こちらですね、『Made in occupied Japan(占領下の日本)』と書いたラベル類、一括で集めてあります。缶詰の製造年月日っていうのは缶の上か下にデコボコになって印字されているものですから、昔のこういったラベルの中には、いつ作ったとかっていうのは、全然書いていないんです。
ですから、ラベルにしちゃってあると、いつの頃のものかっていうのは分からないんですね。その中で、この『occupied Japan』という風に書かれたラベルというのは、時代が判定しやすいものですね。
これが入れられているのは、昭和22年8月から昭和26年8月までだそうです。その間は、アメリカの進駐軍から『海外輸出用のラベルには、こういったものを入れなさい』という指示が出ておりますので、その時期に判定されるものですね。
面白いのは、当初新しくなった時期、これも『Made in occupied Japan』と書いてあります。読めないですよね。」
「小さいですね、字が。」
「はい。だから、日本人としては『占領下の日本』という風に入れるのはあまりしたくない。だから、最初は大きく分かるように入れていたんですけれども、最後の方は小さくて読めないくらいにしちゃっている。」
「他の字の半分以下の小さい字になっていますね。」
「せめてもの反抗だったんでしょうかね。面白い資料だなと思います。」
「これは終戦後、占領下の日本で造られていたものということが分かるわけですね。」
「はい。時期の限定ができる、ちょっと珍しい例ですね。」
「他の字の半分以下の小さい字になっていますね。」
「せめてもの反抗だったんでしょうかね。面白い資料だなと思います。」
「これは終戦後、占領下の日本で造られていたものということが分かるわけですね。」
「はい。時期の限定ができる、ちょっと珍しい例ですね。」