時代の変化にも大きな影響を受けている、七夕まつり。今後も伝統を守ってゆくには、さまざまな課題もあるようです。
「かつては、清水の七夕まつりの成功例が、県下の商店街に影響を与えて、沼津・富士宮・焼津・島田・浜松等、お互いが競い合う様に開催していました。
7月に実施される清水七夕飾りが、8月開催の県下の商店街に回されて飾られていた例もあります。ちなみに、我が店の飾りは、千葉県茂原商店街に嫁いで8月の茂原で飾られて優秀賞に輝いていましたよ。
ところで、全国七夕祭りにすごく力を入れている町がいっぱいあるんです。そこへ行きますと、『いやあ、私どもは日本3大七夕まつりですよ』と自慢しております。
例えば、愛知県の安城市へ行きますと『1番は仙台、2番は平塚、3番は安城市です』と。また愛知県の別の所に行くと、『いや、3番は一宮市です』。
富山へ行きましたら、『日本3大七夕の3番目は、富山・高岡市です』。
3番目は、全国至る所にあるんですよ。じゃあ『“日本3大七夕3番目決定シンポジウム”をやりませんか?』って話をしたら、みんなが『いいね!』と。3番目を決定する、どこが本当の3番目だ、と決定したいね、という話で、まだ話の範囲を決めていませんけれども、いつかこの“3番目決定シンポジウム”をやって、いつかこの『全国3番目』という折り紙をつけたいなぁ、と。
安城七夕まつり
安城駅周辺の商店街を中心に、毎年8月の第1週の金・土・日に開催される(3日間)。期間中は100万人を超す人が訪れ、七夕の竹飾りは1,000本に及び、地元では仙台七夕・湘南ひらつか七夕まつりに並び日本三大七夕祭りの一つとかつては主張していたが、2009年より「日本三大」から「願いごと日本一」へとコンセプトを変更。安城七夕まつりは竹飾りのストリートが日本一長いと言われ、同様に短冊の数、願いごとに関するイベントの数も日本一である自負があることから、これこそが安城七夕まつりの長年にわたる歴史の中で培ってきた財産として、願いごと関連のイベントを充実させることに比重を置いている。
写真は、安城七夕親善大使
一宮七夕まつり
一宮七夕まつり(いちのみやたなばたまつり)は、愛知県一宮市で開催される七夕祭り。愛知県北西部の一宮市は、かつては織物で知られた都市で、七夕まつりも「おりもの感謝祭」一宮七夕まつりと、呼ばれる。 伝統的な「吹流し飾り」のほかに「小中学校創作七夕飾り」なども飾られる。仙台七夕・湘南ひらつか七夕まつりとセットで、日本三大七夕祭りと称されることがある。
写真は、ミス七夕・ミス織物
富山県高岡市七夕まつり
高岡中心市街地を中止に、8月1日~7日に開催されます。交通は、JR高岡駅下車が便利です。歴史と伝統ある夏の風物詩として日本海側随一の規模を誇り、大小数千本の七夕が街中に華やかに飾られ 、民謡踊街流しなどの催し物が行われます。
富山県高岡市では7月7日は男の子の節句とされています。男の子のいる家庭では子供の健やかな成長を願い七夕飾りを作ります。これは全国でも当地方にのみに伝わる風習で明治から現在に至るまで受け継がれています。
写真は、高岡の七夕の時に行われる高岡万葉大使の交替式
そのためにも清水の七夕まつりをもっと盛り上げないと、3番目にもなれないんじゃ、ないかなと…。是非とも、『清水は3番目は死守するぞ』という気迫で頑張ってもらいたいと思います。
みなと祭りは、みんな『かっぽれ』を中心に汗を流して、清水区民の連帯感をはぐくんできたわけです。
もう一方では、七夕まつりは、みなと祭りよりちょうど1ヶ月早いんですけども、夏の風物詩として浴衣を着て、彼と彼女とそれから家族でそぞろ歩きで商店街の中心街へぞろぞろ出て来るのもいいんじゃないのかな、と思います。
ご承知のように、七夕飾りは各お店の手づくり作品です。商店街の店がなくなれば、七夕飾りも減っていきます。飾りの数が少なくなると、『清水名物・日本三大七夕まつり』だ、と胸を張って自慢できなくなります。
生まれた時から、当たり前のように夏の風物詩として七夕まつりがあったわけですが、これを維持して残していくためには、商店街のお店におまかせでは間違いなく消滅していきます。
私たちが体験して育ってきた様に、子や孫にも清水の夏を代表する様な、七夕を体験させて、ふるさと清水への郷愁と申しますか、子供の頃の思い出として残してあげたいと思うのです。
清水の七夕まつりを、これからも良き伝統として残していくための現実的な手段は、七夕のコンセプトと申しますか、捉え方を『七夕まつりは、商店街のためでも清水のためでも無くて、政令指定都市静岡市全体の地域資源』と捉えて、経済・教育効果・住民参加のコミュニティ活動・地域づくり効果等幅広い視野で育んでいくころが大切だと考えています。一口に言うならば、市民参加の清水七夕まつりへの脱皮こそが、伝統を残す方法のひとつかもしれない。
静岡市で新しいイベントを造り出していくことも大切ですが、七夕64年の伝統は、すでに『七夕まつりの清水』とブランド化しているわけですから、これに少しだけ『磨き』をかければ、効果的にますます発展・進化していくことができるものと考えられます。
余談ですが、七夕伝説は、年に1度の彦星と織姫の男女の出会いの物語なので、清水七夕まつりに全国から静岡市清水に集って、男と女の出会える街、ロマンスに発展すると、静岡市最大の課題となっている人口問題解消のお役に立てるのかもしれません。
とにかく実践することこそ、一番の近道です。
『買わない宝くじは当たらない』というじゃあありませんか。」
商店街を埋める鮮やかな七夕飾り。空の上の織姫・彦星のように、また新しいロマンが生まれてゆくのかもしれません。
お話は、清水駅前銀座商店街 振興組合前理事長で、地域活性化戦略研究所 所長の花井孝さんでした。
清水歴史探訪~~清水歴史探訪~~清水歴史探訪~~
お相手は、石井秀幸でした。
この番組は、JR清水駅近くさつき通り沿いの税理士法人いそべ会計がお送りしました。税理士法人いそべ会計について、詳しくはホームページをご覧ください。