(清水歴史探訪より)
歴史がつまった次郎長さんの生家ですが、保存については難しい問題があるようです。
「今2階のほうはだいぶ傷んでしまっているというお話だったんですけれども、現在、この次郎長生家、この建物の状況というのはどうなっているんでしょうか。」
「古いものは手を入れないと傷んでくるんですね。少なくともここ3、40年間はほとんど手が入ってなくて、シロアリにずいぶんやられているというところがございます。
(清水歴史探訪より)
また、屋根がですね、昔の屋根がのっかっていまして、ものすごい風が吹いちゃうと瓦が飛んでいっちゃうんじゃないかしら、というそういう怖さもございます。
実は次郎長生家の屋根の瓦は『清水瓦』といいまして、ちょうど昭和50年代ぐらいまでは清水で瓦を生産してたらしいんですね。先ほど、次郎長さんのお父さんが松崎に炭を買いに行かれたっていうような話をしていましたけれども、松崎の岩科(いわしな)学校ってありますよね、重要文化財になっている。あそこの屋根にのっかっているのが『清水瓦』なんですよ。
清見寺さんの屋根にのっかっているのも、『清水瓦』なんですね。
ですから、ある意味清水は瓦の産地だったものですから、その瓦がのっかっているんです。
粘土瓦(和瓦)
セメント瓦
金属瓦
和形
日本で昔から作られている波形の瓦です。和風瓦で最も日本では馴染み深い瓦です。
平板瓦
長方形の洋風様式の瓦です。近年、日本建築様式の洋風住宅で多く採用されるようになってきました。
スパニッシュ瓦(洋瓦)
スパニッシュとは、スペインのことです。その由来通り西洋住宅に良く似合い、波が斜めになっているのが特徴です。
ここは清水の次郎長の生家という価値もございますけれども、この清水の港を構成した普通の庶民の方、普通の船頭の方の建物として唯一残っているところなんですね。
清水市のアイデンティティって、やっぱり港だと思うんですよ。
港の廻船問屋さんとか大きいところは少なくとも蔵とかが残っているとかもあるんですが、こういう普通の人の暮らしが分かるものが唯一残っているというのが、ここの次郎長生家しかないのです。
ですから、やっぱりこの生家を次の世代の方にちゃんと残していくというのは今の私たちの1つの役割というか、責務だと思います。
そういう意味ではのっている瓦も、もうなくなってしまった清水の産業の瓦が残っております。
次郎長生家の位置づけなんかも湊(港)を表す唯一の建物ですから、残したいと思っているんです。
が・・・、実は改修の費用が1,500万円ぐらい足りないので・・・。
それをじゃあどうしていこうかというところは、今色々と皆さんでお話しているところなんです。
「次郎長生家」存続のためにみなさまからの募金をお願いします。
清水の発展に尽くした次郎長さん。その生まれた懐かしい家は、当時の生活や清水の産業・文化も伝えていました。
お話は、『地域づくりサポートネット』副代表理事の高木敦子さんでした。現在、次郎長生家の修復・保存のため募金運動が行われています。詳しくは、『次郎長生家を活かすまちづくりの会』のホームページをご覧ください。
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お相手は、石井秀幸でした。
この番組は、JR清水駅近くさつき通り沿いのいそべ会計がお送りしました。いそべ会計について、詳しくはホームページをご覧ください。