(清水歴史探訪より)
さて、御朱印を始めとする歴史資料は、お寺の一角にある収蔵室に厳重に保管されています。その貴重な資料を見せていただきました。
「はい、これは何というものでしょう。」
「聖宝殿です。」
「聖宝殿。」
「はい、二代前の貫首様、住職のときに新しく宝物館として建てさせていただきました。」
寺宝--------------------(日蓮宗:中部宗務所の㏋より)
当山の什物類は、大正末期に新しく造営された宝蔵に格護されてあったが、このたび宝物館が造立されたのを機として、祖師像及び天神像を除く什宝を館内に収蔵し、一般に公開されるに至ったものである。寺宝の内、主要なものを挙げれば下の通りである。
願満の祖師像 (中老僧日法上人の作、本堂に奉安)
渡唐の天神像 (作者不詳、境内の天神堂に奉安)
宗祖御真筆本尊(十界曼荼羅)一幅 〔宗宝〕
峨岳寺時代の鉄製釣燈篭(県重要文化財、天福元年の年号入り)
紺紙白金泥法華経(県重要文化財、元の元統元年、順宗帝の写経)
光明皇后筆、紺紙金泥法華経巻軸一巻
日海記 (准宗宝、当山九世日海上人の筆録)
日本最古の翁の面(三井寺日光作、八面の一)
水戸黄門(徳川光圀公) の書状一幅
北条氏政公の書状一幅
その他、歴代貫首の本尊及び古文書類多数
「はい。普段はこれは閉じられているんですね。」
「はい、基本的には閉じております。」
「お邪魔いたします。色々なものが展示されてますね。」
「色々展示させていただいておりますけども、正面の古仏像、これが当時の峨岳寺時代の御本尊のお釈迦様になります。」
「これはまだ日本平の上にあったときの御本尊ということですね。」
「そうですね。左側にずっとお曼荼羅(まんだら)が何幅もかかっておりますけども、この一番内側の一番きれいな表具をしたものが、日蓮上人のご自筆のご真筆のお曼荼羅になっております。それで、お弟子の日朗上人のお曼荼羅として、ずっと海長寺の歴代の貫首様や上のお上人方のお曼荼羅という風なものを飾らせていただいています。」
「日蓮上人の直筆が残っているというのは、やはりめずらしいのですか。」
「そうですね、やっぱりどこにでもあるものではありませんので、海長寺も一幅だけですけども、このように残して護らせていただいております。」
「はい。右側のほうはまた雰囲気が違うものが・・・」
「そうですね、掛け軸でも、さまざまな方が書いていただいた日蓮上人や天台大師さん、海長寺には天神さんもいますし、菅原道真公の肖像画や徳川家康のほうのもございます。」