(清水歴史探訪より)
第二次大戦後、工事で形が変わってしまった山も、今では静岡市民の憩いの場となっています。
「実際に自害して山の上ですね、いわゆる梶原山、梶原絶頂、絶好の眺めの梶原山ですからね。そこも現在、公園みたいになっているんです。
かつてはね、そこがいわゆる静岡市と清水市の境だったんです。今は合併しちゃったので、同じ静岡市ですからね。
鳥坂の人とか瀬名の人とか、手入れして下さいますけれど、本当にきれいになっています。ハイキングのお客さんが驚きまして、非常に素晴らしい眺めですから。」
「こちらに大きな杉の木が植えられていますけれども、これはどんな云われがある木なのでしょう。」
「これはね、今の天皇陛下が皇太子殿下の頃、皇太子殿下っていったって、まだ学生の頃なんですけどね。学生の頃にね、ここに見学に来てくださったんですよ。その時まだ私は若い頃だったので、あまり詳しくは知りませんけど、要するに私のおやじの時代の話なんですけどね。そのとき皇太子殿下がここへお参りに来られたんですよ。そのときお手植えの杉なんです。けっこう大きくなって。急に皇太子殿下がお見えになるということで、総出でこれを綺麗にしてお迎えした、という話も聞いておりますけどね。」
開運毘沙門天御縁起
この梶原堂に祀る開運毘沙門天は/名將梶原景時の護持佛で名工
運慶の作と傅えられている。
景時自畫の際 われに代ってこの/尊像を護持する人に災難消除福徳
延命あらしめ給えと祈念し側らの/松樹の根元に置かれた。
歳移ってある夜聖人の夢枕に毘沙/門天が現われ
景時公の念願を叶ち与うべし/とのお告げがあったので里人は
尊像を掘り起こし梶原堂を建てて/安置し以来霊験あらたかな毘沙門様
を崇め深く信仰して来た。
昭和38年1月20日
清水市長 稲名亀造 書
鎌倉の昔、激しい戦いが繰り広げられた大内地区周辺。今では、恩讐を越えてかつての敵味方がともに集う場所にもなりました。観音像の調査が進めば、また新しい物語も発見されるかもしれません。
お話は、梶原堂の管理にあたっている、設楽斉(したらひとし)さんでした。
また、同じく梶原堂の管理にあたっている、たきざわひろしさんと保蟹寺(ほうかいじ)にもご協力いただきました。
清水歴史探訪~~清水歴史探訪~~清水歴史探訪~~
お相手は、石井秀幸でした。
この番組は、JR清水駅近くさつき通り沿いのいそべ会計がお送りしました。いそべ会計について、詳しくはホームページをご覧ください。