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2.三つの掛け軸の話

清水歴史探訪より)

 

 

 龍津寺(りょうしんじ)には、日本における、天動説と地動説をめぐる論争の貴重な資料が残されています。

 

「今、準備をしている掛け軸は、版画になるんですけれども、同じものが京都大学に残されております3幅(ぷく)一対(つい)になっていまして3つの掛け軸ですね、地図になります。」

 (清水歴史探訪より)

 

1つ目が、天竺(てんじく)。玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)が命をかけて仏様の教えを求めて向かっていった、その憧れの聖地、インドですね。

 天竺(てんじく)の詳細な地図となります。これが作られていったのは、1828年、今から200年弱前になります。

 見ていただくと、この逆三角形の形をしたインドの詳細な地図となります。小さな川の名前、それから地名なども載っておりまして、ほぼもう完成されたインドの地図と思います。

 恐らくは、西洋の知識ですね。西洋の知識をいただいて、それを軸にしたものですね。」

 

2番目の地図が、世界地図ですね。昔の言い方では閻浮提(えんぶだい)という言い方をしましたけども、私たちがいる世界。やはり江戸時代の中期から後期のものですけれども、インド、天竺(てんじく)を中心とした世界地図となっています。」

「はい。」

「もうヨーロッパができていますね。アジアもあります。日本もあります。中国も。それからオーストラリアですね。アフリカも、ヨーロッパの下にはあります。ただし、まだここにはアメリカ大陸が出てきていません。」

「あっ、アメリカがないですね。」

「はい。」

 

 

「はい。これも恐らくは、西洋の知識を取り入れて作っていった世界地図となります。」

「日本列島もかなり正確なようですね。」

「そうですね。樺太とかですね、対馬、得撫(ウルップ)、択捉(えとろふ)何ていうところも描いてありますし、カムチャツカも描いてありますね。

「一番東が日本列島のあたりで、一番西側がアフリカ大陸で、終わっているんですね。」

 それから、これは赤道ですね。日月(じつげつ)のめぐりの通り道もここに描かれています。

 上は夏至のときですね。

 それから、お彼岸・中日になります。春分の日・秋分の日の赤道ですね。

 それから、冬至の赤道、一番南側に描かれていますね。」

 「この時点では、まだアメリカ大陸は発見されていないんでしょうか。」 

「発見されてはいたんですけれども、その情報が届いていなかったということですね。」

「はい。」

 

「またおもしろいのがですね、この掛け軸には色んな自然現象の起こりが描いてあるんですね。例えば、地震はなぜ起こるか。地震に多種あり、いわく、悪龍が怒ってですね、海水、水を振動させて、津波を起こすということですとかですね。火柱・彗星がどんなもので起こるとかですね。色んな自然現象の起こりを仏典にのっとった形で解説しているというのがあります。地理でもありますし、科学でもある時代のものになります。」 

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税理士法人森田いそべ会計
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代表 森田行泰
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