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7.蒲原の誇り『旧五十嵐邸』

(清水歴史探訪より)

 

 さて、建物の東側には患者用の階段がありますが、階段の横の壁にも、秘密がありました。

「患者さんが通るところの階段がこちらですね。」

「そうですね。手すりがありますし、ちょっと大正ロマンいっぱいじゃないですか。」

「ちょっと洒落た手すりですね。そうですね、昔の階段ですから、急ですね。」

「急ですね。」

「この階段を下りていきます。」

 

 

・・・・階段を下りる音・・・・

 

 

「ここの壁は修復の時に全部取っちゃって、子供たちに塗らせた。」

「子供たちが塗ったんですか。」

「そうですね。・・・これ、子供たちが塗ったの。」

「すみっこだけ、ここはわざと残してあるんですか。」

「残してあるんです。」

「こっちは職人さんがやったんですけどね。これ、『竹の木舞(こまい)』というんですけれど、こういうのがないと壁土が落ちてしまうので、こういうのがあるんですけどね。」

「竹を組んであるんですね。」

「そうです。それでね、この壁下地の貫に、子供たちがメッセージを書いたんですよ。」

「はい。」

「何年か経ってこの壁を塗り替えるとき、そのメッセージを開けるということで。この壁がそうですね。」

「この一枚。じゃあ、この壁がタイムカプセルになってるんですね。」

「そうですね。」

 

タイムカプセルは、次の修復のときに開かれるそうですが、それはまだまだ先になりそうです。

(清水歴史探訪より)

 

「ここで、歯科医院をやってたのは、いつごろまでなんですか。」

「昭和26年となっていますね。45年までは、住宅として使われていたんですけれども、そのあとはずっと空き家になってたんですよ。私もここの前を通るとき、『このガラス窓がいっぱいの家って、何なんだろう』って思いながら通っていました。それで平成10年ごろ、『町づくり講座』というのが始まって、役場の主催ですよね。この五十嵐邸を何とかしようと、それでやり始めたのが最初ですね。ちょっと入れる状態じゃなかったので、その時に補修と耐震工事をやろう、ということで1年かけてやりました。それから町の人たちと『五十嵐邸の中をお掃除しよう!』、お掃除隊。そのことから始めたんですね。何でも、イベントとして使ってきたわけです。」

「ずっと五十嵐家が所有してらしたんですか。」

「平成10年に蒲原町で土地を買ったときに、『じゃあこの建物は寄付しますよ』、と言われた時点で平成10年に町の所有になりました。」

「今日も色々なものが飾られていますけれども、たくさんの方がお見えになるようですね。」

「そうですね、特に竹久夢二(ゆめじ)展をやると、すごい人数ですよ。」

「見て歩いたお客さんというのは、どんな感想をお話しになりますか。」

「建物はね、『いやあ、すばらしい建物ですねって。これはよく残しましたね。それで、いつもきれいになってますね』って言われるんです。蒲原の誇りですね。」

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税理士法人森田いそべ会計
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TEL.054-364-0891
代表 森田行泰
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