1. 『赤い靴はいてた女の子』について
赤い靴について
『赤い靴』(あかいくつ)は1922年(大正11年)に、野口雨情が作詞し本居長世が作曲した童謡です。
野口雨情(のぐち うじょう)
代表作には『十五夜お月さん』『七つの子』『赤い靴』『青い眼の人形』『シャボン玉』『こがね虫』『あの町この町』『雨降りお月さん』『証城寺の狸囃子』『波浮の港』『船頭小唄』などがあります。
1908年(明治41年)小樽日報が旗あげし、野口雨情、石川啄木、鈴木志郎、の三人が、一緒に入社しました。赤い靴のモデルは、鈴木志郎の義理の娘と言われております。
啄木の「悲しき玩具」の中に 次の一節があります。
名は何と言ひけむ。
姓は鈴木なりき。
今はどうして何処にゐるらむ。
本居 長世(もとおり ながよ)
本居長与は、1885年(明治18年)生まれで、日本を代表する童謡作曲家であります。国学者として著名な本居宣長の6代目の義理の子孫に当たるそうで、国学者であった祖父、本居豊穎に育てられました。
どうゆうわけか、音楽家を志すようになり、1908年(明治41年)東京音楽学校本科を卒業しました。同期には、作曲家の山田耕筰、教え子には中山晋平や弘田龍太郎がおります。藤山一郎も本居長世のところに出入りしておりました。
1920年(大正9年)児童雑誌『金の船』より『葱坊主』を発表。同年、『十五夜お月さん』が、長女みどりの歌によって一躍有名となり、 以後野口雨情等と組んで次々に童謡を発表しました。
その後、長女みどり、次女貴美子(後に三女若葉も)とともに日本各地で公演を行い、童謡の黄金時代を築きました。
主な作品は、『七つの子』、『青い眼の人形』、『赤い靴』、『十五夜お月さん』、『めえめえ児山羊』、『汽車ぽっぽ』(作詞も本居が手がけた)、『國學院大學校歌』