6.日枝神社と国宝の社殿
(清水歴史探訪より)
さらに石段を上がると、いよいよ国宝の社殿が近づいてきます。
「こちらが日枝(ひえ)神社ですけれども、江戸時代は本地堂(ほんちどう)と言われるんですね。建物で、本地物、家康公の大元(おおもと)になる本地物である薬師如来様がこちらに祀られていたということになります。
一般的な薬師如来像
薬壺(やっこ)を左手に持っており、右手の薬指を前に出している。
今は、大山咋神(おおやまくいのかみ)という神様を、今この山全体を守る神様としてお祀りしているということになります。」
「さあ、そして左手の方に大変豪華な建物が見えてまいりました。こちらは?」
「はい、この向こうの方が、ご社殿になりまして、国宝に指定された建物になります。」
「門の所から朱塗りになっていまして、彫刻も施されていますね。」
(清水歴史探訪より)
「そうですね、袖壁(そでかべ)の下の方にはですね、植物とそれから動物、花と鳥とかですね。そういう彫刻がおよそ106枚ほどこの下の方に配置されております。
全体の半分近くはですね、花が咲いてる所に鳥が飛んでいるという構図になっておりますので、平和をイメージしたんじゃないかと思います。
非常に穏やかで豊かな世界をですね、どうも表現している物と思われます。
戦いが終わってですね、今からは平和な世の中にするということで、元号を元和ということで変わっていきます。
そういうことでね、家康公が平和に対する思いがね、こういう所に表現されているという風に思います。」